記録|技術と心と、これまでの道のり

これまでの記録を振り返る
技術と心と、歩んできた道。

記録することが、継承することでした
この記録を始めてから、時間が経ちました。
和菓子のこと。
商いのこと。
家族のこと。
曾祖父、祖父、祖母、父、母。
それぞれの言葉と、姿勢を記録してきました。
今回は、これまでの道のりを振り返ります。

なぜ、記録を始めたのか
記録を始めた理由は、シンプルです。
忘れたくなかったからです。
曾祖父の言葉。
祖父の背中。
祖母の生き方。
父の葛藤。
母の手。
それらを、忘れたくなかった。
そして、伝えたかった。
いつか生まれる孫に。
この記録を読む誰かに。
和菓子とは何か。
職人とは何か。
商いとは何か。
それを、伝えたかった。

技術シリーズを書いて
最初に書いたのは、技術の話でした。
餡の炊き方。
皮のこね方。
包み方。
和菓子を作る技術を、言葉にしました。
書きながら、気づいたことがあります。

技術は、言葉にできない部分が多い、ということです。
「手が知っている」
「火加減を見る」
「ちょうど良い加減」
これらは、感覚です。
言葉にすると、どこか足りない。
でも、言葉にしなければ、消えてしまいます。
だから、書きました。
完璧ではなくても、書きました。

季節の和菓子を書いて
桜餅。
柏餅。
水無月。
おはぎ。
季節の和菓子を書きました。
書きながら、気づいたことがあります。

和菓子は、挨拶なんだ、ということです。
桜餅は、春の挨拶。
柏餅は、子どもへの挨拶。
水無月は、夏の挨拶。
おはぎは、季節の挨拶。
和菓子を作ることが、季節を伝えることでした。
お客様に渡すことが、想いを伝えることでした。
曾祖父の「和菓子は挨拶や」という言葉。
その意味が、ようやくわかってきました。

家族のことを書いて
曾祖父。
祖父。
祖母。
父。
母。
家族のことを書きました。
書きながら、気づいたことがあります。

和菓子は、家族で作っていた、ということです。
曾祖父が技術を伝え、祖父が継承し、父が葛藤し、母が支えた。
職人だけでは、和菓子は作れませんでした。
家族が、支えていました。
その姿を、記録できたことが、嬉しい。

商いのことを書いて
信用。
待つこと。
三つの柱。
商いの話も、書きました。
書きながら、気づいたことがあります。
商いは、人との関わりなんだ、ということです。

お客様との関わり。
時間との関わり。
信用との関わり。
祖父の「25年は忘れちゃいかん」という言葉。
曾祖父の「三つの柱を持て」という言葉。
その意味が、今もわかり続けています。

書くことで、学んだこと
記録を書いてきました。
書くことで、学んだことがあります。

① 言葉にすると、見える
頭の中にあるだけでは、曖昧です。
でも、言葉にすると、見えてきます。
「なぜ、こうするのか」
「なぜ、曾祖父はそう言ったのか」
書くことで、考えます。
考えることで、理解が深まります。

② 記録すると、残る
記憶は、薄れます。
でも、記録は、残ります。
曾祖父の言葉。
祖父の背中。
それらを、記録しました。
いつか、誰かが読むかもしれません。
孫が読むかもしれません。
その時、曾祖父の言葉が、伝わります。

③ 書くと、継承になる
技術を伝えることが、継承だと思っていました。
でも、違いました。
言葉を伝えることも、継承でした。
想いを伝えることも、継承でした。
書くことが、継承することでした。

失敗もあった
これまで書いてきましたが、失敗もありました。
うまく言葉にできなかった時。
何度も書き直した時。
「これで伝わるだろうか」と迷った時。

でも、それでいいのだと思います。
完璧な記録など、ありません。
迷いながら、書き続けることが、大切なんだと思います。
祖父の口癖があります。
「死ぬまで修行中」
記録も、修行中です。

これからのこと
これから、何を書くか。
まだ、たくさんあります。
秋の和菓子。
冬の和菓子。
道具のこと。
職人の心。
失敗から学んだこと。
四代目としての葛藤。
書きたいことが、たくさんあります。
でも、焦りません。
一つ一つ、丁寧に書きます。

読んでくださる方へ
この記録を読んでくださる方へ。
ありがとうございます。
この記録は、私の記憶です。
曾祖父から受け継いだもの。
祖父から学んだもの。
祖母から教わったもの。
父から見せてもらったもの。
母から支えてもらったもの。
それらを、記録しています。
完璧ではありません。
でも、嘘はありません。
これからも、記録を続けます。

孫へ
孫が生まれます。
いつか、この記録を読むかもしれません。
その時、伝えたい。
曾祖父の言葉を。
祖父の背中を。
祖母の生き方を。
父の葛藤を。
母の手を。
そして、私が何を考え、何を大切にしてきたか。
それを、この記録で伝えたい。

結び|これからも、記録を続ける
これまで、記録を書きました。
技術のこと。
季節のこと。
家族のこと。
商いのこと。
書きながら、学びました。
書きながら、気づきました。
記録することが、継承することでした。

曾祖父の「和菓子は挨拶や」という言葉。
祖父の「死ぬまで修行中」という言葉。
祖母の「金のなる木を育てる」という言葉。
父の「広げるより崩さないことの方が難しい」という言葉。
母の支えた手。
その全てを、これからも記録します。
まだ、道の途中です。
これからも、記録を続けます。

次回予告|断る勇気|商いにおける選択
次回は、断る勇気について書きます。
すべてを受けないこと。
選ぶことの大切さ。
商いにおける判断について、お伝えします。

これまでの道のりを、ここに記録しました。

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