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和菓子とは何か|四代目が学んできた”本物”の見分け方

あなたは、和菓子を選ぶとき、何を基準にしていますか。
見た目でしょうか、値段でしょうか、それともなんとなくでしょうか。

私は老舗和菓子屋の四代目として、先代たちの背中を見ながら、この和菓子の世界を学んできました。
自分が百年の歴史を知っているわけではありません。
しかし、受け継がれてきた考え方と現場の空気の中で、和菓子とは何か、本物の和菓子とは何かを、少しずつ教わってきました。

今日は、その中で私が大切にしてきたことを、正直に書いてみたいと思います。

和菓子とは何か

私が考える和菓子の根っこにある要素は、主に次の三つです。

・植物性の材料を使うこと
・季節を大切にすること
・美しさを意識すること

派手さはありません。しかし、この三つが揃ったとき、初めて「和菓子らしさ」が生まれます。

植物性の材料

和菓子の多くは、小豆、米、砂糖、寒天、栗、芋など、植物の力で作られています。
動物性の材料を否定するわけではありません。
ただ、和菓子が昔から守ってきたのは、自然の素材と向き合う姿勢だと思っています。

季節感

和菓子は、季節を映し出します。
春は桜餅、夏は水羊羹、秋は栗、冬は花びら餅。

曾祖母は、季節が変わる前日になると、必ず新しい菓子を仕込んでいました。

「季節に遅れるな。だが、早すぎてもいけない」

今でも、その言葉が頭に残っています。

美しさ

和菓子は、まず目で味わいます。
形、色、つや。派手な装飾は必要ありません。
余計なものを削ぎ落とした先に、品が残ります。
それが和菓子の美しさです。

和菓子の種類

和菓子は、水分量によって大きく三つに分けられます。

・生菓子
・半生菓子
・干菓子

それぞれに役割があり、向き不向きがあります。
用途に合わせて選ぶことも、和菓子を楽しむ作法のひとつです。

本物の和菓子を選ぶ基準

私自身が和菓子を選ぶとき、拠り所にしている基準は三つあります。

1.原材料を見ること
  できるだけシンプルなものを選びます。

2.手仕事の跡を見ること
  わずかな形の違いに、人の手の温度や職人の技が残っています。

3.家族に食べさせられるか
  昔から変わらない基準です。

曾祖母は、ある和菓子を一口食べて、こう言いました。

「これは、孫には出せん」

それだけで十分でした。

和菓子の選び方

手土産なら、日持ちする半生菓子がおすすめです。
自分用なら、その日の生菓子が最適です。
お供えなら、白く控えめな和菓子を選ぶと良いでしょう。

難しく考える必要はありません。
場に合わせて、無理のない選び方をすれば、それで十分です。

和菓子とお茶の関係

茶道では、和菓子は「主菓子」と呼ばれます。
抹茶の苦みを、和菓子の甘さが引き立てます。
甘さと苦さがぶつかり合わず、お互いを引き立て合うのです。
ここにも、日本らしい美意識が感じられます。

まとめ

和菓子とは、素材と季節、そして美しさを大切にする文化です。
本物の和菓子を見分ける目は、一日では身につきません。
しかし、今日からでも学ぶことはできます。

次に和菓子を買うとき、少しだけ裏面の原材料を見てください。
少しだけ形を眺めてください。
それだけで、和菓子の見え方は変わります。

完璧でなくても大丈夫です。
私も、まだ学びの途中です。
どうぞ、一緒に学んでいきましょう。

次回は、私自身が「これは間違いない」と感じた和菓子を、いくつか紹介したいと思います。

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